日本人の殆どが口中にミュータンス菌という菌を持っています。
これは、持って生まれた病気ではなく、大人の責任による細菌感染症の一つと言えます。
子供の頃、まだ口内に虫歯菌が定着できる環境にある時に、周囲のミュータンス菌を持つ大人と洗浄していない食器を共有したり、口を点けた物を食べさせられたりして感染してしまうのです。
ミュータンス菌に感染すると、口内に定着し、歯の表面のエナメル質を強烈な酸で溶かします。
これが進行すると虫歯となります。
これは決して自然治癒することは無く、また、その後に歯を磨いても進行を止める事もできず強い痛みも伴います。
治療には歯を削る時の不快な音と、痛みに耐えなければなりません。
更に、放置しておくと、歯周病から心臓や脳など、全身に悪い作用をし、命を奪う危険性も秘めています。
しかし、虫歯は人間が意志を持って防ぐことが出来る感染症です。
口内にミュータンス菌が侵入しても定着できない年齢になるまで、大人との食器の共有や、大人が口を付けた食べ物を与える等の行為をしなければ、虫歯は完全に予防できます。
また、一度侵入したミュータンス菌も、毎日の歯磨きで除菌できる歯磨き粉も販売されているため、昔、ミュータンス菌に感染してしまった人も、除菌歯磨きを使う事によってリスクを大幅に低減できます。